谷川浩司の将棋指南Ⅲとは?【レトロゲームプロフィール】
谷川浩司の将棋指南Ⅲは、谷川浩司九段を前面に押し出したファミコン用の将棋ゲームです。
CPUとの普通の将棋はもちろん、谷川九段をイメージした相手へ挑む名人戦、はさみ将棋、さらにはスロット将棋まで入っています。
将棋ソフトなのにスロットとは何事かと思いますが、これが本当に同じカセットの中に収まっています。
さらに1988年の第46期名人戦から、谷川浩司対中原誠の全6局を解説付きで追える棋譜鑑賞も収録されています。
1989年9月14日にポニーキャニオンから発売され、前作よりも問題を解く学習ソフトというより、対局と観戦を楽しむ方向へ寄った内容です。
今から遊ぶならファミコン用の中古カセットが分かりやすく、2026年8月16日時点ではソフト単品なら数百円で成約している例も見つかります。
ただし将棋をまったく知らない人へ、歩の動かし方から順番に教えてくれるソフトではありません。
逆に基本ルールが分かる人なら、真面目な対局に疲れたらはさみ将棋、さらに疲れたらスロット将棋と気分を変えられます。
中でもスロット将棋は、出た絵柄に対応する種類の駒しか動かせないというかなり無茶なルールです。
777がそろえば7回連続で指せるので、普段ならありえない形勢逆転まで起こります。
通常対局、名人戦、変則将棋、棋譜鑑賞、中古で遊ぶ方法までまとめました。
本格的な将棋と「それ将棋でやるのか」と言いたくなる遊びを同じ1本で味わえる、その振れ幅が本作のいちばん面白いところです。
| 発売日 | 1989年9月14日 |
|---|---|
| 対応機種 | ファミリーコンピュータ |
| ジャンル | 将棋、テーブルゲーム |
| プレイ人数 | 1~2人 |
| 開発 | ポニーキャニオン |
| 発売 | ポニーキャニオン |
| 特徴 | 通常対局、名人戦、はさみ将棋、スロット将棋、棋譜鑑賞、人工音声、第46期名人戦収録 |
| シリーズ | 谷川浩司の将棋指南シリーズ |
| 関連作 | 谷川浩司の将棋指南Ⅱ 名人への道、将棋 風林火山 |
谷川浩司の将棋指南Ⅲの紹介(概要・ストーリーなど)
谷川浩司の将棋指南Ⅲには、RPGのような物語を追う楽しさはありません。
その代わり、普通の将棋から変則ルール、プロ棋士の実戦鑑賞まで、盤と駒を使った遊びがいくつも詰め込まれています。
CPUとじっくり指した後、そのままスロット将棋で定跡も読みも吹き飛ばす。そんな遊び方までできます。
先に知っておきたいのは、前作にあった初心者向け問題が本作では外れていることです。
駒の動かし方を覚える教材というより、すでに将棋を知っている人が対局や変則ルールを楽しむソフトだと思うと入りやすくなります。
発売年・対応ハード・ジャンル
谷川浩司の将棋指南Ⅲは1989年9月14日にポニーキャニオンから発売されたファミリーコンピュータ用ソフトです。
定価は5,800円で、谷川浩司氏の名を冠した将棋指南シリーズの第3作にあたります。
前作には詰将棋や次の一手があり、問題を解きながら将棋を勉強する色が強く出ていました。
本作ではそこを外し、CPUとの通常対局、谷川九段を意識した名人戦、変則将棋、実在棋譜の鑑賞へと遊びを広げています。
CPU戦にはL1とL2があり、当然ながらL2のほうが手ごわい設定です。
まずL1で盤上カーソルに慣れ、「少し物足りないな」と感じてからL2へ進むのがちょうどいいでしょう。
名人戦ではさらに強い側の思考を相手にすることになります。
2人で盤を囲んで遊ぶこともできます。
将棋ソフトというと、黙々とCPUへ挑み続けるだけのイメージもありますが、本作は少し違います。
普通のCPU対局だけで終わらないところが、この第3作の面白いところです。
1989年当時のコンピュータ将棋を試したい人にも、友達と変わった将棋を遊びたい人にも入口があります。
ストーリー/目的(ネタバレなし)
本作には、主人公が大会を勝ち進んで世界を救うようなストーリーはありません。
何を目標にするかは、選んだモード次第です。
通常対局なら、普通の将棋と同じく相手の王を詰ませることが目的になります。
名人戦では谷川九段をイメージした強敵を相手にし、勝ち越しをめざします。
ここで結果を残すと、達成を示す書状を見ることができます。
はさみ将棋なら話はもっと単純で、相手の駒を自分の駒で挟んで取っていきます。
負けるとハンデが付くので、「全然勝てない」となっても挑戦を続けやすい作りです。
スロット将棋は普通の将棋盤を使うものの、どの駒を動かせるかがスロット次第になります。
棋譜鑑賞では勝敗を競わず、実際に行われた名人戦6局をじっくり追えます。
ゲームとして分かりやすい目標を置くなら名人戦での勝ち越しでしょう。
ただ、エンディングを見るためだけに急ぐ作品ではありません。今日は普通の将棋、次は変則将棋というように、盤を囲む遊びをつまみ食いするほうが本作には合っています。
ゲームシステムの要点(何が面白い?)
通常対局では、盤上のカーソルを動かして駒を選び、その後に移動先を決めます。
相手の駒を取れば持ち駒になり、自分の手番で盤上へ打てます。
ここは一般的な将棋そのものです。
CPUはL1とL2から選べるため、いきなり強い相手へ向かわなくても操作を確かめながら始められます。
ところが、別モードへ入ると雰囲気が一気に変わります。
はさみ将棋ならルールがぐっと単純になり、普通の将棋より短い時間で勝負できます。
そして本作最大の変わり種がスロット将棋です。
手番が来ると3列のスロットが回り、そこで出た種類の駒しか動かせません。
「この飛車を動かせば勝てる」と分かっていても、飛車が出なければどうにもならないわけです。
さらに777がそろえば、なんと7回連続で指せます。
何手も先を読む将棋へ、突然スロットの運をねじ込むという発想が強烈です。
真面目に頭を使うモードと、定跡が一瞬で崩れるお遊びモード。その落差が1本の中にあります。
難易度・クリア時間の目安
将棋のルールを知らない状態から始めると、かなり難しく感じます。
歩がどう動くか、成るとは何か、取った駒をどう打つかまで手取り足取り説明してくれる入門ソフトではありません。
逆に基本ルールが分かっているなら、L1を選べば操作自体にはすぐ慣れます。
L2や名人戦へ進むとCPUの読みも深くなり、雑な攻めではなかなか通してくれません。
さらに1989年のファミコンです。
今の将棋アプリのように一瞬で指し返してくるわけではなく、L2では1手に数十秒待つことがあります。
最初は「止まった?」と画面を見つめたくなるかもしれませんが、だいたい考えています。
1局の時間は手数や自分の考える長さで大きく変わります。
短い将棋なら数十分で終わりますが、長引けば1時間以上になっても不思議ではありません。
一方、はさみ将棋ならもっと気軽に終わり、スロット将棋は運次第で展開そのものが大きく変わります。
クリア時間より「今日はどのくらい重い1局を指すか」で考えるほうが本作には合っています。
まずL1を30分ほど触り、時間がある時にL2や名人戦へ挑むくらいが遊びやすいでしょう。
谷川浩司の将棋指南Ⅲが刺さる人/刺さらない人
谷川浩司の将棋指南Ⅲが面白く感じやすいのは、昔のコンピュータ将棋を今の感覚で触ってみたい人です。
現代AIとは棋力も速度もまったく違いますが、その「CPUがちゃんと考えている時間」まで含めて当時らしさがあります。
谷川浩司氏のファンなら、第46期名人戦6局をファミコンの盤上で追えるだけでもかなり珍しい体験です。
普通の将棋だけでなく、はさみ将棋やスロット将棋を友達と遊びたい人にも向いています。
反対に、将棋をまったく知らない状態で「このソフト1本でルールを全部覚えよう」とすると少し厳しいです。
前作にあった詰将棋や次の一手もありません。
またスマートフォンの将棋アプリに慣れていると、L2が考えている数十秒はかなり長く感じるでしょう。
将棋経験者か、昔の将棋ゲームそのものへ興味がある人向けと考えると分かりやすいです。
純粋な棋力向上なら現代の将棋ソフトのほうが便利です。
それでもスロット将棋や当時の名人戦鑑賞など、ゲームとしての珍しさでは今も独特の魅力があります。
谷川浩司の将棋指南Ⅲの遊び方
谷川浩司の将棋指南Ⅲでは、盤上のカーソルを十字キーで動かし、駒を選んでから移動先を決めます。
通常対局は将棋のルールそのままなので、駒の動きさえ分かれば反射神経を使うような操作はありません。
ただし、ひとつだけファミコンらしい怖い罠があります。
対局中のSTARTはポーズではなく投了です。
まずL1でカーソルや持ち駒の扱いを覚え、それからL2、名人戦へ進むのがおすすめです。
頭が疲れたら、はさみ将棋やスロット将棋へ切り替えてしまいましょう。
基本操作・画面の見方
盤面では十字キーでカーソルを動かします。
自分の駒へカーソルを合わせて決定し、その後に移動させたいマスを選ぶのが基本です。
相手の駒を取ると持ち駒になり、後の手番で盤上へ打てます。
敵陣へ入るなどして成れる状態になれば、成るかどうかを選ぶ場面もあります。
盤面ばかり見ていると忘れやすいのが、左右にある持ち駒です。
自分が何を持っているかだけでなく、相手の駒台も時々確認しましょう。
こちらが飛車や角を渡した直後などは、その駒がどこへ打ち込まれるかまで考えないと一気に王が危なくなります。
最初はL1を選び、まず歩を1枚動かしてみるだけで構いません。
数手進めたら、取った駒を駒台から打つ操作も試すと全体の流れが見えてきます。
そして忘れてはいけないのがSTARTです。
考えたい時でもSTARTだけは押さないようにしてください。
普通のゲームの感覚でポーズしようとすると、その1局を自分から終わらせることになります。
基本ループ(何を繰り返すゲーム?)
通常対局では、自分が1手指したらCPUが考え、その応手が盤面へ反映されます。
次の自分の番になったら、いきなり攻める駒へカーソルを合わせる前に盤全体を眺めます。
序盤なら王をどう守るか、飛車や角の道が開いているか、相手が何を狙っているかを見ます。
中盤になると駒交換が増えるので、盤上だけでなく持ち駒まで含めて考えます。
終盤では相手王へ王手を続けることに夢中になりすぎず、自分の王が先に詰まされないかも確認します。
CPUが長く考えている時は、ただ画面を見て待つ必要はありません。
「次はこの銀を出すか」「飛車を渡したら危ないか」と、こちらも次の候補手を考えておくと待ち時間が少し楽になります。
L1で安定して勝てるようになったらL2へ進み、その後に名人戦へ挑む流れが分かりやすいです。
自分が指す、相手の手を見る、もう一度盤全体を見る。この繰り返しが遊びの中心になります。
頭が煮詰まったら短いはさみ将棋へ逃げても大丈夫です。
同じ盤と駒でまったく違う遊びへ切り替えられるのも本作の便利なところです。
序盤の進め方(最初にやることチェック)
いきなり名人戦を選ぶより、最初の1局は通常対局のL1から始めましょう。
この段階では勝利より、操作へ慣れることを優先します。
歩を動かし、飛車や角の道を少しずつ開け、金銀を王の近くへ寄せていきます。
相手の駒を取れたら、次の手番で持ち駒を盤へ打つ操作も一度試しておきましょう。
将棋経験が浅い場合、強そうだからと飛車や角だけをどんどん前へ出すのは危険です。
大駒を追い回されている間に相手の陣形だけ整い、「あれ、こっちの王が裸だ」となることがあります。
まず金と銀を王のそばへ寄せ、簡単に詰まされない形を作るほうが安心です。
CPUが考えている間には、次に相手が取れそうな自分の駒がないか探します。
最初の1局は王の安全と操作確認を優先してください。
勝てなくても、STARTを誤って押さず最後まで1局指せれば十分です。
操作へ慣れてから同じL1で別の指し方を試し、その後L2へ進むとCPUの違いも感じやすくなります。
初心者がつまずくポイントと対処
将棋に慣れていない人が最初に困るのは、ボタン操作より盤面にある情報の多さです。
「この飛車で攻めたい」と1枚だけ見ていると、反対側から王手を受けたり、何でもない駒をただで取られたりします。
1手指す前に、相手が次に取れそうな駒を1回だけ探す癖を付けるとかなり違います。
次に注意したいのが持ち駒です。
盤上から飛車や角が消えても安心ではありません。
今度は相手の駒台から、こちらの王のすぐそばへ突然打ち込まれる可能性があります。
大駒交換をした後ほど、相手の持ち駒を見ておきましょう。
操作では、カーソルを盤端へ送りすぎると相手側の駒台へ移ってしまう場合があり、慣れるまでは少し戸惑います。
そして何より怖いのがSTARTです。
ポーズのつもりでSTARTを押すと、その場で投了になります。
「ちょっと考えよう」と思ったら、ボタンを押さずコントローラーを置くだけにしてください。
L1で1局通して遊び、このあたりへ慣れてから強い相手へ進むと安心です。
谷川浩司の将棋指南Ⅲの攻略法
谷川浩司の将棋指南Ⅲには、レベル上げも装備品集めもありません。
勝ちたいなら、L1で盤とカーソルの扱いを覚え、L2で相手の狙いを見る癖を付け、その後に名人戦へ進むのが王道です。
攻めることだけ考えていると、気持ちよく駒を前へ出した直後に自分の王が危なくなります。
王を置き去りにして攻め続けるのが一番危ないところです。
はさみ将棋やスロット将棋では普通の将棋とは考え方が変わるので、モードごとに頭を切り替えましょう。
序盤攻略:まず覚える駒操作とL1対局
L1は勝利数を増やす場所というより、まず練習相手として使うのがおすすめです。
いきなり奇抜な戦法へ走らず、歩を動かし、金銀で王の周りを固めていきます。
飛車と角は確かに強いのですが、序盤から1枚だけ敵陣へ突っ込ませると追い回されます。
大駒を前へ出すなら、逃げ道や味方の援護が残っているかも一緒に見ましょう。
相手が歩をぶつけてきても、すぐ取れば得とは限りません。
取った瞬間に、その歩を守っていた別の駒から取り返されることがあります。
CPUの思考待ちでは、自分の王へ次に王手がかかりそうな筋を探してみてください。
それだけでも「あ、ここ危なかった」という見落としを減らせます。
持ち駒が増えても、全部を相手陣へ打ち込む必要はありません。
金や銀を自陣へ打ち、守り直す手もあります。
L1では勝率より、ただで駒を失わないことを目標にすると盤面を見る癖が付きやすくなります。
負けても「どこで大きな駒を失ったか」1か所だけ振り返れば、次の1局ではそれだけで少し変わります。
中盤攻略:L2対局で崩れない考え方
L2になると、L1では通った少し強引な攻めが簡単には決まりません。
「飛車を前へ出せば何とかなる」と進めると、その飛車だけ孤立して後ろが付いてこないことがあります。
ここでは1手で得を取るより、複数の駒が同じ場所へ働く形を作るほうが大切です。
飛車が攻め込むなら、銀や桂も次の攻撃へ参加できるかを見ます。
駒交換も、同じ種類を取ったから互角とは限りません。
こちらが渡した駒を相手が王の近くへすぐ打てるなら、交換後のほうが危なくなる場合があります。
特に飛車や角を渡す時は、自陣に打ち込まれそうな空きマスを確認しておきましょう。
L2は1手考えるのに数十秒かかることがあるので、その時間をこちらの読みへ使えます。
CPUの思考待ちを自分の次の1手を考える時間にすると、遅さも少し気にならなくなります。
無理に攻め切ろうとせず、駒がばらばらにならない形を保つと終盤まで粘りやすくなります。
終盤攻略:名人戦で勝ち越すための進め方
名人戦では、谷川九段をイメージした強い相手へ挑みます。
CPUは強い側のL2が使われるため、L1から直接来ると「さっきまでと違うな」と感じやすいです。
まず通常対局のL2で、終盤まで互角に近い形を作れるようになってから挑むほうが無理はありません。
序盤から大きく駒損すると、その差をひっくり返す前に中盤で苦しくなります。
特に大駒を勢いだけで切らないようにしましょう。
終盤では相手王へ王手を連発したくなりますが、王手が続けば必ず勝てるわけではありません。
手が切れた瞬間に自分の王へ詰みがあるなら、途中で守りへ戻る判断も必要です。
逆に相手王を詰ませられる形が見えたなら、その時は駒得より詰みまでの手順を優先します。
名人戦は1局取って終わりではなく、勝ち越しがひとつの目標です。
勝ち越すと表示される書状を目標にすると、何局か続けて挑む理由もできます。
連敗したら同じ戦型へ意地にならず、いったん通常対局へ戻って序盤から見直してみるといいでしょう。
モード別の安定戦術(通常将棋・はさみ・スロット)
通常将棋では、何より王の安全と駒損を減らすことが土台になります。
飛車角だけで攻めるのではなく、金銀も働く形を作り、自分の王も囲っておきます。
はさみ将棋へ移ったら、その考え方はいったん忘れて構いません。
王を詰ませるゲームではなく、自分の駒で相手の駒を両側から挟んで取ることが目的です。
1枚を追いかけることに夢中になると、逆側でこちらが挟まれることもあります。
動かした後、自分の列に穴ができないかを見ると事故を減らせます。
負ければハンデが付くので、最初から完璧な勝ち方を狙わなくても大丈夫です。
スロット将棋では、さらに普通の将棋と考え方が変わります。
「次は絶対この飛車」と決めても、その絵柄が出なければ使えません。
歩、銀、金、飛車など、複数種類の駒を動ける位置へ置いておけば、出目に対応できる手が増えます。
スロット将棋ではいろいろな種類の駒を働かせておくのが安定につながります。
777が出たら話は別です。7回連続行動を生かし、相手王へ一気に迫る順番を探しましょう。
START投了と長い思考時間の注意点
本作で最初に覚えておきたい操作上の罠は、何度でも言いますがSTARTです。
対局中に押しても、一時停止メニューは出ません。
そのまま投了扱いとなり、今まで考えてきた1局が終わります。
20分、30分と指した後にうっかり押すと、なかなかの脱力感です。
少し休憩したい時はSTARTへ触れず、コントローラーを置くだけにしましょう。
もうひとつはL2の長い思考時間です。
局面によっては、CPUが数十秒ほど考え続けます。
画面が動かないので故障したようにも見えますが、慌てて本体へ触らず少し待ってみてください。
その間に相手の持ち駒、自分の王の周囲、次に狙う場所を見直せば時間を使えます。
STARTを押さない、L2を急かさない。この2つだけでも、ファミコンらしい事故はかなり避けられます。
今の将棋アプリとは速度が違うものとして付き合うのが一番です。
谷川浩司の将棋指南Ⅲの裏技・小ネタ
谷川浩司の将棋指南Ⅲは、派手な隠しコマンドを次々に入力するゲームではありません。
むしろ変則将棋そのものが、すでに裏技じみた遊びになっています。
中でもスロット将棋の777は、普通の将棋では絶対に許されない7回連続行動を可能にします。
当時のCPUならではの読みの癖を突く攻略も知られています。
普通に指す将棋と、ゲームとして遊ぶ将棋を分けて楽しむと本作の幅がよく見えてきます。
名人戦の書状や実在棋譜の鑑賞など、谷川浩司氏を前面へ出した要素も忘れず見ておきたいところです。
スロット将棋で777を狙うコツ
スロット将棋では、自分の手番になると3列のスロットが回ります。
基本的には、止まった絵柄と同じ種類の駒しか動かせません。
歩が出たなら歩、銀なら銀という具合です。
盤上にも持ち駒にも対応する駒がなければ、何もできないまま相手へ手番が渡ります。
そして特殊なのが7です。
7そのものは将棋の駒ではありませんが、3列すべてが7になれば7回連続で指せます。
普通の将棋ならこちらが1手指すたび、相手も必ず1手返してきます。
それを7回も無視できるのだから、ほとんど反則です。
スロットは止めるタイミングを狙えるため、慣れてくると完全な運任せではなく7も意識できます。
777がそろったら単発の王手ではなく、7手でどこまで攻め切れるかを考えましょう。
駒を取り、成り、そのまま別の駒まで動かす。通常ルールなら途中で止められる攻めが一気につながります。
この無茶こそ、スロット将棋を遊ぶ理由です。
変則将棋テク(はさみ将棋・スロット将棋)
はさみ将棋を遊ぶ時は、普通の将棋で覚えた王の囲い方や駒の価値はいったん横へ置きます。
狙うのは、自分の駒で相手の駒を左右から挟む形です。
目の前の1枚だけ追いかけていると、別の場所でこちらの駒が挟まれます。
1マス動かす前に、移動後の駒が相手から挟まれる位置へ入っていないかも見ましょう。
負けるとハンデが追加されるため、何度か遊べば初心者側にも勝ち筋が出てきます。
スロット将棋は逆に、特定の駒だけへ期待しすぎないほうが有利です。
「飛車さえ出れば勝てる」という形を作っても、飛車が出なければ何ターンも動かせません。
歩、銀、金など複数種類の駒が前へ出ていれば、どんな絵柄でも何かしら意味のある手を探しやすくなります。
出目を選べないぶん、どの駒でも動ける盤面を作るのが安定策です。
普段は定跡を知っている人ほど、予定どおりに指せないスロット将棋のめちゃくちゃさが面白く感じられるでしょう。
名人戦の書状と第46期名人戦の棋譜
名人戦モードには、強いCPUへ1回勝てば終わりというだけではない目標があります。
谷川九段をイメージした相手へ挑戦し、勝ち越すことで書状を見ることができます。
L2へ普通に勝てるようになったら、次の目標としてこの書状を狙うと分かりやすいでしょう。
そして本作をただの古い将棋ゲームで終わらせていないのが棋譜鑑賞です。
収録されているのは、1988年に行われた第46期名人戦の谷川浩司対中原誠、全6局です。
シリーズは4勝2敗で谷川氏が勝利し、名人位へ復位しました。
ゲームでは指し手を1手ずつ盤面で追えるだけでなく、要所に簡単な解説も入ります。
実際のタイトル戦をファミコンの画面で追えるのは、今見てもかなり珍しい内容です。
CPUに勝てない日でも、このモードならプロの将棋を自分のペースで眺められます。
谷川氏と中原氏の時代に思い入れがある人なら、対局モードよりこちらのほうを長く見てしまうかもしれません。
AIの弱点と特殊な指し方の注意点
1989年のファミコンで動くCPUなので、現在の将棋AIと同じ感覚で考えてはいけません。
読みの深さにも限界があり、特定の形や攻め方へうまく対応しにくい癖があります。
攻略例では、角を使った早い王手などからCPUの陣形を大きく崩す手順も研究されています。
うまく形へ持ち込めれば、普通にじっくり指すよりかなり短い手数で勝てる場合があります。
ただし毎回まったく同じ局面になるとは限りません。
CPU側が別の応手を選べば、丸暗記した手順だけでは続かなくなります。
最初から弱点だけを突き続けると、「次に何を指そう」と考える将棋そのものの面白さも薄くなります。
まずL1、L2へ普通に挑戦し、それでも名人戦の書状だけどうしても見たい時に使うくらいがちょうどいいでしょう。
CPUの弱点攻略は最後の救済策として残しておくのがおすすめです。
なお手順へ集中している時ほどSTARTには注意してください。
せっかく狙いの形へ持ち込んでも、投了したらそこで研究終了です。
谷川浩司の将棋指南Ⅲの良い点
谷川浩司の将棋指南Ⅲの良さは、CPUと普通に将棋を指すだけの1本にしなかったところです。
谷川九段との名人戦をじっくり遊んだ後、そのままはさみ将棋やスロット将棋へ行けば、同じ盤とは思えないほど空気が変わります。
さらに第46期名人戦の6局を鑑賞でき、谷川浩司氏のファン向け資料という一面もあります。
真剣勝負、変則ルール、実戦観戦の3方向を1本で楽しめるのが魅力です。
人工音声や対局中BGMなど、前作から演出が増えている点にも当時なりの進化を感じられます。
ゲーム性の良さ(テンポ/中毒性/設計)
普通の将棋だけを収録したソフトなら、CPUへ何局も挑むだけになりがちです。
本作はそこへはさみ将棋とスロット将棋を加え、同じ盤と駒でも気分を大きく変えられます。
軽く遊びたい日はL1。
もう少し歯ごたえが欲しいならL2。
さらに腕試しをしたくなったら谷川九段を意識した名人戦へ進めます。
そこで頭が疲れたら、はさみ将棋へ逃げても誰にも怒られません。
スロット将棋なら、普段の将棋でまったく勝てない相手にも出目次第で大逆転できます。
777が出た瞬間、それまで考えていた定跡など一気にどうでもよくなります。
将棋をあえて将棋らしくなくして遊べるのが、本作ならではの楽しさです。
硬派な部分とお遊び部分がはっきり分かれているため、その日の気分で遊び方を選べます。
1人でじっくり遊ぶ日にも、誰かと盤を囲む日にも使いやすい構成です。
演出・音楽・グラフィックの魅力
タイトル画面では、谷川浩司氏が対局している姿を意識したグラフィックが表示されます。
ただ将棋盤だけを置いた無機質なソフトではなく、「谷川浩司のゲームです」と最初からしっかり見せてきます。
対局中には前作より演出が増え、BGMも用意されています。
L2の長い思考時間では、何も音がないよりこのBGMがあるだけでも少し助かります。
さらに短いながら人工音声も収録されています。
今なら珍しくない音声演出ですが、1989年のファミコンから声らしきものが聞こえてくると、それだけで時代を感じます。
棋譜鑑賞では第46期名人戦の盤面を再現し、要所に簡単な文章も表示されます。
文章はひらがなと数字中心で、今の感覚では少し読みづらいところもあります。
それでも限られた容量の中に実戦棋譜と解説を入れたこと自体がなかなか意欲的です。
谷川浩司氏をゲーム全体の主役として見せる作りは、シリーズ作品らしい部分でしょう。
豪華さではなく、「1989年にプロ棋士監修をどうファミコンへ落としたか」を見るのが面白い1本です。
やり込み要素(収集・周回・高難度)
RPGのようなアイテム集めやレベル上げはありません。
その代わり将棋そのものが毎回違う局面になるため、自分で目標を作ればかなり長く遊べます。
L1へ安定して勝てるようになったらL2へ進み、その次は名人戦で勝ち越しを狙えます。
同じCPUを相手にしていても、自分が序盤の戦型を変えれば盤面は別物です。
居飛車で遊んだ後に振り飛車を試すなど、自分で課題を決められます。
はさみ将棋ならハンデ付きでどこまで戦えるか、スロット将棋なら777からどれだけ無茶な攻めを作れるかという別の遊びもあります。
棋譜鑑賞の6局も、一度最後まで流して終わりではありません。
途中で盤面を見て「自分ならここで何を指すだろう」と考え、その後に実戦の一手を見る遊び方もできます。
自分で課題を決められる人ほど遊びが長く続くタイプです。
現代AIへ挑戦するのとは違い、ファミコン時代のCPUがどんな読み方をしているか研究する楽しさもあります。
谷川浩司の将棋指南Ⅲの悪い点
谷川浩司の将棋指南Ⅲを今遊んで最初に気になりやすいのは、やはりCPUの待ち時間です。
L2では1手ごとに数十秒考える場合があり、現代の将棋アプリに慣れているとかなりのんびり感じます。
さらにSTARTは一時停止ではなく即投了です。
長い対局の途中でうっかり押すと、その瞬間に全部終わります。
強さそのものより待ち時間と操作ミスが気になりやすい作品です。
前作にあった詰将棋や次の一手もなく、完全な初心者向け教材として使いづらいところも好みが分かれます。
不便な点(UI/セーブ/ロード等)
現在の将棋ソフトと比べれば、便利な機能はかなり少なめです。
好きな局面を保存し、翌日にまったく同じところから再開するような使い方には向きません。
指した直後に「その手は悪手です」と教えてくれる解析機能もありません。
盤面のカーソル移動にも少しクセがあります。
盤の端からさらに動かすと相手側の駒台へ移ることがあり、慣れるまでは「あれ、どこへ行った」となりがちです。
自分の持ち駒へ戻りたいだけなのに、少し余計にカーソルを動かす場面もあります。
そして最大の罠はSTARTです。
確認画面を挟まず、その局を投了します。
説明書なしの中古で初めて遊ぶ人ほど、ここには引っかかりやすいでしょう。
STARTは押さないボタンだと思っておくくらいでちょうどいいです。
将棋盤自体は見やすいので、最低限の操作へ慣れれば後は対局へ集中できます。
便利さを求めるより、当時のファミコン将棋として割り切って遊ぶ作品です。
理不尽ポイントと回避策(救済案)
理不尽というより、今の感覚だと我慢が必要なのがL2の思考時間です。
CPUが次の1手を決めるまで数十秒待つことがあり、それが何手も続けば対局のテンポはかなり落ちます。
高速化するような設定は期待しにくいため、待っている時間を自分の読みへ回すのが一番です。
相手の持ち駒、自分の王への王手、次に取りたい駒を順番に見ておけば、CPUが指した瞬間に慌てにくくなります。
一方のスロット将棋では、待ち時間より運に振り回されます。
「この手なら勝てる」という局面でも、必要な種類の駒が出なければ動かせません。
対応する駒が1枚もなければ、そのまま相手へ手番を渡すことになります。
ここはどれだけ将棋が強くても完全には避けられません。
スロット将棋だけは勝敗より展開のめちゃくちゃさを楽しむと割り切ったほうが気楽です。
逆に自分へ777が出れば、負けそうな盤面が数手でひっくり返ることもあります。
真面目に指す日は通常対局、笑いながら遊びたい日はスロットと分けると、それぞれの良さが見えてきます。
現代目線で気になる点(人を選ぶ要素)
今の将棋アプリなら、かなり強いAIがほとんど待たせずに指し、対局後には解析までしてくれます。
それと同じ便利さを谷川浩司の将棋指南Ⅲへ期待すると、さすがに厳しいです。
CPUの棋力は時代なりで、L2でも現代AIと比較するような相手ではありません。
それなのに思考時間は長く、人間側が画面を待つ場面は多めです。
初心者向けの詰将棋や次の一手も前作から外れています。
将棋をまったく知らない人が今から覚えるなら、入門書や現代のアプリを使ったほうがずっと分かりやすいでしょう。
では今わざわざ遊ぶ意味がないのかというと、そこは少し違います。
スロット将棋や第46期名人戦の棋譜鑑賞など、この作品ならではのものが残っています。
実用的な将棋ソフトではなく、昔の将棋ゲームそのものを楽しむ人向けです。
強さや便利さではなく、古さと珍しさを味として見られるなら十分楽しめます。
谷川浩司の将棋指南Ⅲを遊ぶには?
谷川浩司の将棋指南Ⅲを現在遊ぶなら、ファミコン用の中古カセットを探す方法が分かりやすいです。
2026年8月16日時点では、現行ゲーム機ですぐ遊べる公式配信は確認しづらい状況です。
中古市場では数百円で取引される例もあり、レトロゲームとしては比較的試しやすい価格帯です。
ただし検索ではシリーズ作品が混ざりやすいため、「Ⅱ 新版」と「Ⅲ」を取り違えないよう注意しましょう。
実機で遊ぶ場合は、本体とテレビの接続だけでなくコントローラーの状態も先に確認しておくと安心です。
今遊べる環境(移植・配信・復刻の有無)
2026年8月16日時点で確実に考えやすいのは、ファミコン用の正規カセットを使う方法です。
中古市場では谷川浩司の将棋指南Ⅲが現在も流通しています。
一方、現行の任天堂公式サービスなどで本作をそのまま遊べる配信は確認しづらい状態です。
すでにファミコン本体があるなら、カセットだけ探すのが一番手早いでしょう。
本体を持っていない場合は、正規カセットへ対応する合法的な環境とテレビへの接続まで含めて考えます。
将棋ゲームなので、アクションゲームのような低遅延環境へ神経質になる必要はありません。
実際に遊ぶだけなら高価な箱説明書付きへこだわる必要はないでしょう。
ただし公式配信の状況は今後変わる可能性があります。
購入前には任天堂などの最新ラインアップも確認しておくと安心です。
現時点なら、動作確認済みの中古カセットがもっとも分かりやすい選択になります。
実機で遊ぶ場合に必要なもの(本体・接続)
実機ならファミリーコンピュータ本体、本作のカセット、コントローラー、電源、テレビへ映像を出す環境が必要です。
CPUと1人で遊ぶだけならⅠコントローラーが使えれば十分です。
2人で対局するならⅡコントローラー側の状態も確認しておきましょう。
初代ファミコンは、現在のテレビへそのまま接続できない場合があります。
カセットを買ってから「映せない」とならないよう、自宅のテレビがどの入力へ対応しているか先に見ておくと安心です。
本作では激しいボタン連打や素早い方向入力は必要ありません。
その代わり1局が長くなることがあるため、途中で映像や電源が切れない環境のほうが大切です。
中古本体なら、Aボタンと十字キーが安定して反応するか軽く確認しておきます。
長いL2対局へ入る前に本体とコントローラーを確認しておけば、終盤で突然止まる悲劇を避けやすくなります。
またSTARTは投了なので、コントローラーを置く時も誤って押し込まないようにしましょう。
中古で買う時のチェック(状態・相場・注意点)
2026年8月16日に確認できる直近のYahoo!オークションでは、本作単体で120円、250円、280円、390円、600円などの落札例があります。
箱説明書付きでは754円や930円で成約した例も確認できます。
販売中の商品では、箱説明書付き1,500円の例もあります。
もちろん中古価格は商品の状態、付属品、送料、販売店によって変わります。
ここで少し注意したいのがシリーズ名です。
検索結果には谷川浩司の将棋指南Ⅱ 新版 詰め将棋・次の一手など別タイトルも混ざり、高額な取引例が表示されることがあります。
それを見て「このゲームも高いのか」と勘違いしないようにしましょう。
カセット写真と商品名の「Ⅲ」を確認してから買うのが大切です。
普通に遊ぶだけなら、動作確認済みのカセット単品で十分でしょう。
箱や説明書も集めたい場合は、箱の潰れ、説明書の汚れ、ラベルの日焼けまで価格に影響します。
相場は変わるため、実際に購入する直前の成約例を何件か見比べておくと安心です。
快適に遊ぶコツ(セーブ手段・遅延対策など)
快適に遊ぶには、まず「今日はどのモードを遊ぶか」を時間に合わせて決めると楽です。
L2はCPUが1手に数十秒使う場合があり、30分だけ遊ぶつもりで始めると途中で切り上げにくくなります。
短時間ならL1やはさみ将棋のほうが気軽です。
時間が取れる日にL2や名人戦へ挑めば、待ち時間も含めてじっくり付き合えます。
途中で少し休みたくなっても、STARTだけは押さないでください。
ポーズではなく投了になり、その局はそこで終了です。
映像遅延はほとんど問題にならないので、テレビは駒の文字と持ち駒が見やすいことを優先しましょう。
画面が小さいと相手の駒台を見落としやすいため、少し大きめに映したほうが楽です。
CPUが考えている時間はこちらも次の手を考えるようにすると、L2の遅さもそれほど無駄に感じなくなります。
対局する気力がない日は、棋譜鑑賞だけ見るという遊び方もできます。
谷川浩司の将棋指南ⅢのQ&A
谷川浩司の将棋指南Ⅲを今から遊ぶ場合、迷いやすいのは遊べる環境、初心者向けかどうか、スロット将棋のルール、途中保存の4点でしょう。
中古価格は比較的手を出しやすいものの、中身は今の将棋入門アプリとはかなり違います。
将棋の基本ルールをすでに知っている人ほどすぐ楽しめる作品です。
普通のCPU対局だけなら現代ソフトのほうが便利ですが、スロット将棋や名人戦棋譜には本作ならではの味があります。
購入前に気になりやすいところをまとめます。
谷川浩司の将棋指南Ⅲは今どこで遊べる?
2026年8月16日時点なら、ファミコン用の中古カセットで遊ぶ方法が一番分かりやすいです。
オークションや中古店では現在も流通しており、カセット単品なら数百円で成約する例も確認できます。
現行ゲーム機から本作を直接遊べる公式配信については、確認しづらい状態です。
すでにファミコン本体を持っているなら、カセットだけ用意すれば始められます。
本体もこれから用意する場合は、現在のテレビへどう接続するかまで含めて考えましょう。
将棋ゲームなので、高価な低遅延機器をわざわざ用意する必要はありません。
それより盤面の駒と文字を読みやすい表示を優先したほうが快適です。
中古検索では同シリーズの「Ⅱ」と間違えないことにも気をつけてください。
似た名前のソフトが一緒に並ぶことがあります。
購入時はカセット写真とタイトル表記の「Ⅲ」まで確認しておけば安心です。
将棋初心者でも遊べる?
駒の動かし方をある程度知っていれば遊べますが、完全な初心者には少し厳しいでしょう。
本作は「歩は前に1マス進みます」というところから教える学習ソフトではありません。
前作にあった詰将棋や次の一手も、本作には収録されていません。
歩、飛車、角、金、銀、桂、香、王の動きが分からない場合は、先に簡単な入門資料で確認したほうが早いです。
基本だけ分かれば、まずL1を選んで操作へ慣れましょう。
勝敗は気にせず、駒を選ぶ、動かす、取った駒を打つという一連の操作を試します。
はさみ将棋から触る方法もありますが、普通の将棋とは勝ち方がまったく違います。
将棋そのものを覚える教材より、実際に指す練習相手と考えたほうが本作の立ち位置は分かりやすいです。
普通の将棋へ慣れてからスロット将棋を遊ぶと、「本来ならできない動き」がどれだけ変なのかも分かりやすくなります。
スロット将棋とはどんなルール?
スロット将棋は、普通の将棋へ運任せのスロットを混ぜた本作独自のモードです。
自分の手番になると3列のスロットが回り、将棋の駒や7の絵柄が表示されます。
基本的には、出た絵柄に対応する種類の駒だけを動かしたり、持ち駒から打ったりできます。
つまり最善手が見えていても、その駒を使える絵柄が出なければ指せません。
盤上にも駒台にも対応する駒がなければ、何もできず相手へ手番が移ります。
最大の見せ場は777です。
3列すべてに7が並ぶと、通常の1手ではなく7回連続で行動できます。
相手が間へ1手も挟めないので、普通なら途中で防がれる攻めを一気に続けられます。
将棋の強さだけでは勝負が決まらないため、本格的な棋力勝負とは完全に別物です。
真剣に考えすぎず、友達との息抜きや普通の将棋に疲れた時に遊ぶとかなり面白いモードです。
セーブやパスワードはある?
本作は現在の将棋ソフトのように、好きな局面を保存して後から続きを指す遊び方には向いていません。
L2や名人戦へ入るなら、その1局を最後まで遊べる時間がある時に始めるほうが安心です。
CPUの思考も長いため、手数が増えれば対局時間もじわじわ延びます。
途中で休憩したくなってもSTARTは押せません。
一時停止ではなく投了として処理され、その局はそこで終わります。
本体の電源を切れば、途中の局面へ戻ることもできません。
少しだけ遊びたい日ならL1、はさみ将棋、棋譜鑑賞あたりを選ぶと付き合いやすいでしょう。
名人戦はまとまった時間がある日に始めるのがおすすめです。
保存機能の便利さでは現代ソフトに及びませんが、1局を最初から最後まで指し切る昔ながらの盤ゲームらしさは味わえます。
谷川浩司の将棋指南Ⅲのまとめ
谷川浩司の将棋指南Ⅲは、1989年当時のCPU将棋、谷川浩司氏を意識した名人戦、実際の棋譜鑑賞、さらに変則将棋までまとめた個性的な1本です。
今の将棋AIと棋力や速度を比べれば、もちろん勝負にはなりません。
それよりもファミコンの中で将棋をどう面白く見せようとしたのかを見ると、このソフトの味が分かってきます。
L1、L2、名人戦と真面目に遊んだあと、最後はスロット将棋で全部をひっくり返して笑う。そんな遊び方までできます。
中古価格も比較的安く見つかるので、ファミコン実機を持っている将棋好きなら手を出しやすいタイトルです。
結論:おすすめ度と合う人
谷川浩司の将棋指南Ⅲは、将棋が好きで、なおかつ古いゲームの不便さも楽しめる人にはかなり面白い1本です。
普通のCPU対局だけを比べれば、今の将棋アプリのほうが速く、強く、便利です。
それでも本作には谷川九段へ挑む名人戦、はさみ将棋、スロット将棋という妙な組み合わせがあります。
さらに第46期名人戦6局を簡単な解説付きで追えるため、単なる古いCPU将棋だけでは終わりません。
谷川浩司氏や中原誠氏が活躍していた時代を知っている人なら、棋譜をファミコンの盤で追うだけでも懐かしさがあります。
反対に、将棋をまったく知らず駒の動きから教えてほしい人には向きません。
L2の長い思考時間も、サクサク進む現代ゲームが好きな人にはかなり厳しいでしょう。
昔の将棋ゲームと変則ルールそのものを楽しみたい人にはおすすめです。
中古で数百円ほどなら、スロット将棋を試してみるだけでもなかなか面白い買い物になります。
最短で楽しむロードマップ(次にやること)
最初は通常対局のL1を選びます。
1局目では勝つことより、盤上カーソル、駒の移動、持ち駒を打つ操作を覚えましょう。
そしてSTARTだけは押さず、最後まで1局指してみます。
L1へ安定して勝てるようになったらL2へ移ります。
CPUが考えている間に盤面を見直し、こちらも次の手を考える癖を付けると待ち時間を使えます。
L2で互角に戦えるようになったら名人戦へ挑戦です。
勝ち越して書状を見るところを、ひとつの目標にすると分かりやすいでしょう。
真面目な将棋で頭が疲れたら、はさみ将棋へ移ります。
最後はスロット将棋で、普通なら絶対に起こらない展開を楽しんでください。
L1→L2→名人戦→変則将棋の順で触ると、本作が持っている幅を自然に味わえます。
仕上げに棋譜鑑賞で第46期名人戦を見れば、ゲームとしての将棋と実際の名勝負の両方を楽しめます。
次に遊ぶなら?同系統おすすめ作品
シリーズの前作も気になったなら、まず谷川浩司の将棋指南Ⅱ 名人への道が候補です。
前作には詰将棋や次の一手を収録した版もあり、本作より学習ソフトらしい部分を強く感じられます。
「普通に対局するだけでなく問題も解きたい」と思った人なら比べやすいでしょう。
さらに後の時代の将棋ソフトへ進みたいなら、スーパーファミコンの将棋 風林火山もあります。
谷川氏を含むプロ棋士監修の流れを感じられる作品です。
ただしスロット将棋のような変則ルールが気に入った場合、本作の代わりになるゲームはそう簡単には見つかりません。
普通の将棋をもっと深く遊びたいなら後年の作品へ、変な将棋をもう少し味わいたいなら本作を続ける。そんな分け方になります。
どのモードが一番面白かったかで次の1本を選ぶのがおすすめです。
谷川浩司の将棋指南Ⅲは、本格的な将棋と遊びとしての将棋の間を行ったり来たりできる作品として、今でもかなり独特な立ち位置にあります。