2006年生まれ 牡馬

トーセンジョーダン完全ガイド|血統・成績・エピソードで辿る生涯

トーセンジョーダン






トーセンジョーダン完全ガイド|血統・成績・エピソードで辿る生涯






トーセンジョーダンとは?【競走馬プロフィール】

トーセンジョーダンは2011年の天皇賞(秋)を1:56.1のレコードで制した中距離の名馬です。

同年の札幌記念・AJCC、2010年のアルゼンチン共和国杯を含む重賞4勝を挙げ、ジャパンカップでも2着に好走しました。

父ジャングルポケット、母エヴリウィスパー(母父ノーザンテースト)の配合から、直線でのロングスパートと持続的なトップスピードを武器に活躍しました。

通算成績は30戦9勝、総賞金は70506.0万円です。

生年月日 2006/02/04
性別・毛色 牡・鹿毛
生産 ノーザンファーム(北海道・早来)
調教師 池江泰寿/栗東
馬主 島川隆哉
通算成績 30戦9勝/総賞金70506.0万円
主な勝ち鞍 天皇賞(秋)(G1・2011)/札幌記念(G2・2011)/アメリカジョッキーC(G2・2011)/アルゼンチン共和国杯(G2・2010)
ジャングルポケット
エヴリウィスパー(母父:ノーザンテースト)




目次

トーセンジョーダンの血統背景と特徴

トーセンジョーダンは、父ジャングルポケット×母エヴリウィスパー(父ノーザンテースト)の配合です。

父系からはしなやかな可動域と高い巡航性能、母系からは体幹の強さとコーナーでの機動力が伝わりました。

その結果、道中でスピードを落とさずに直線へ入り、加速を持続させるロングスパートが持ち味となりました。

前向きな気性を折り合わせれば、厳しい流れでも末脚が鈍らないのが特徴でした。

トーセンジョーダンの父馬・母馬の戦績と特徴

父ジャングルポケットは日本ダービーなどG1・2勝を挙げた名馬で、産駒は伸びやかなストライドと持続力を受け継ぐ傾向があります。

母エヴリウィスパーは未勝利ながら名牝系に属し、母父ノーザンテースト由来の粘着質な脚とスタミナが配合の土台を成しました。

トーセンジョーダンは両系統の長所が噛み合い、コースを問わず中距離戦で再現性の高いパフォーマンスを見せました。

トーセンジョーダンの血統から見る適性距離と馬場

ベストは芝2000m前後、延長しても3200mの天皇賞(春)で2着に入るほどスタミナ面にも余裕がありました。

平均〜やや速いラップで真価を発揮し、直線入口からロングスパートへ移行できる展開が理想でした。

馬場は良〜稍重がベターで、東京・札幌・中山と舞台適性の幅も広いタイプでした。




トーセンジョーダンのデビューまでの歩み

ノーザンファームでの育成期から柔らかい背中とストライドの大きさが目立ちました。

ロングキャンターと坂路の基礎づくりで心肺を鍛え、テンで行きたがる気性を制御するメニューで折り合いを改善。

4歳秋のアルゼンチン共和国杯で重賞初制覇、5歳春のAJCCで2つ目のタイトルを獲得し、同年秋に天皇賞(秋)でレコード戴冠へ到達しました。

トーセンジョーダンの幼少期から育成牧場での様子

放牧地では前躯とトモの連動が滑らかで、キャンターのリズムが乱れないタイプでした。

坂路ではラストでの再加速が利き、ピッチを上げてもストライドが潰れず持続伸長できました。

気負いを抑える調整を積み、レースでの集中力と操縦性が向上していきました。

トーセンジョーダンの調教師との出会いとデビュー前の評価

池江泰寿厩舎では、週中に持久的な本数を重ね、週末は終い重点で切れを磨く二段構えを採用しました。

跨ったジョッキーは直線入口での加速持続を高く評価し、中距離路線での勝ち筋が明確な馬と評されていました。




トーセンジョーダンの競走成績とレース内容の詳細

2010年アルゼンチン共和国杯を2:30.0で快勝し重賞初V。

2011年はAJCC、札幌記念を制して格を示し、天皇賞(秋)では1:56.1の当時のJRA芝2000mレコードでG1初制覇。

続くジャパンカップでも2着と地力を誇示し、2012年春の天皇賞は2着と長距離でも適性を示しました。

総じて平均以上の流れで道中のリズムを崩さず、直線での速度維持と持続力で勝ち切るタイプでした。

トーセンジョーダンの新馬戦での走りとその後の成長

若駒時は脚元の不安でクラシック路線を回避しましたが、休養と鍛錬を経て4歳秋に開花。

重賞で経験を積むごとに進出角度とペース判断が洗練され、5歳秋にピークの完成度へ達しました。

トーセンジョーダンの主要重賞での戦績と印象的な勝利

2011年天皇賞(秋)は中団から直線で外へ持ち出して豪脚一閃、1:56.1のレコードで完勝しました。

同年の札幌記念は2:00.4で先行抜け出し、AJCCは道中好位から上がり34.7で押し切り。

ジャパンカップは2番手から早め先頭で粘り込んで2着と、G1の舞台でも地力を示しました。

トーセンジョーダンの敗戦から学んだ課題と改善点

宝塚記念や大阪杯などでは序盤の力みから末の甘さが出る場面がありました。

以後は道中で呼吸を整える配慮と、直線入口までエネルギーを温存する運びに微修正。

結果として勝ち負けの再現性が高まり、秋の大一番でのパフォーマンスに結実しました。




トーセンジョーダンの名レースBEST5

トーセンジョーダンの名レース第5位:アルゼンチン共和国杯(2010)

東京芝2500mを2:30.0。

内目でロスなく立ち回り、直線でしぶとく伸長して重賞初制覇。

持続戦での強さを示した出世レースでした。

トーセンジョーダンの名レース第4位:アメリカジョッキーC(2011)

中山芝2200mを2:14.2。

道中は好位で折り合い、直線での加速継続で後続を完封しました。

トーセンジョーダンの名レース第3位:札幌記念(2011)

札幌芝2000mを2:00.4。

3〜4角で自然に速度を乗せ、直線は先行抜け出しで押し切り。

先行力と持久力のバランスが光りました。

トーセンジョーダンの名レース第2位:ジャパンカップ(2011)

東京芝2400mで2着(2:24.2)。

2番手から早め先頭で押し切りを図り、最後は名牝にかわされたものの地力を誇示しました。

トーセンジョーダンの名レース第1位:天皇賞(秋)(2011)

東京芝2000mを1:56.1のレコードで圧勝。

ハイラップを巧みに受け止め、中団外からの決め手でG1初制覇を成し遂げました。




トーセンジョーダンの同世代・ライバルとの比較

同時代にはブエナビスタ、エイシンフラッシュ、ルーラーシップ、ヴィクトワールピサらが揃いました。

トーセンジョーダンは高速決着でも失速しない巡航速度と粘りで、混戦の古馬G1戦線で存在感を放ちました。

特に秋の中距離G1での適性は世代上位でした。

トーセンジョーダンの世代トップクラスとの直接対決

天皇賞(秋)では歴代級の時計で圧勝し、ジャパンカップでも世界的名牝相手に2着。

天皇賞(春)では長距離適性を見せ、舞台を問わない総合力を証明しました。

トーセンジョーダンのライバルが競走成績に与えた影響

強豪とぶつかる中で、道中のエネルギー配分と仕掛けタイミングが洗練。

結果として、ハイレベル戦での安定度が増し、勝ち負けの再現性が高まりました。




トーセンジョーダンの競走スタイルと得意条件

理想は中団〜好位で折り合い、3〜4角で自然に速度を乗せて直線でロングスパートを継続する形です。

平均〜速い流れを歓迎し、高速馬場でも脚色が鈍らないのが強みでした。

ベストは芝2000m前後ですが、適性の幅は広く3200mでも通用しました。

トーセンジョーダンのレース展開でのポジション取り

序盤は二完歩で好位〜中団の位置を確保し、道中は呼吸を整えて巡航

直線入口で外へ持ち出してからの加速持続で押し切るのが勝ち筋でした。

トーセンジョーダンの得意な距離・馬場・季節傾向

距離は1800m〜2400mで高水準、特に2000mがベスト。

馬場は良〜稍重が理想で、春秋のG1シーズンにピークを作りやすいタイプでした。




トーセンジョーダンの引退後の活動と功績

引退後は種牡馬として供用され、現在は北海道日高町のエスティファームに繋養されています(種付料はプライベート)。

産駒は地方・中央で堅実な勝ち上がりを見せ、配合次第で持続力と機動力を伝えるタイプが多いと評価されています。

トーセンジョーダンの種牡馬・繁殖牝馬としての実績

重賞ウイナーはまだ多くないものの、母系に入ってからの地味な底上げ効果が期待されています。

父ジャングルポケットと母父ノーザンテーストの血を活かし、マイル〜中距離で安定性の高い産駒像が見込まれます。

トーセンジョーダンの産駒の活躍と後世への影響

配合ではスピード源を補うことで直線での速度維持が強化されやすく、芝中距離での台頭が期待されます。

長く脚を使える資質は牝系に残りやすく、今後の世代にも影響を及ぼす可能性があります。




トーセンジョーダンのよくある質問(FAQ)

Q.主な勝ち鞍は?

A.天皇賞(秋)(2011)、札幌記念(2011)、アメリカジョッキーC(2011)、アルゼンチン共和国杯(2010)です。

Q.ベストの適性距離は?

A.芝2000m前後が最も安定し、1800m〜3200mまで高水準で対応可能です。

平均〜速い流れで持続力が活きます。

Q.代表的なライバルは?

A.ブエナビスタ、エイシンフラッシュ、ルーラーシップなどです。

ジャパンCや天皇賞で好勝負を演じました。




トーセンジョーダンの成績表

日付 開催 レース名 人気 着順 騎手 距離 馬場 タイム
2008/11/01 京都 2歳新馬 4 6 武豊 芝2000m 2:04.6
2008/11/16 福島 2歳未勝利 1 1 北村友一 芝2000m 2:02.7
2008/12/06 中山 葉牡丹賞(500万下) 2 1 O.ペリエ 芝2000m 2:00.5
2008/12/28 中山 ホープフルS(L) 1 1 O.ペリエ 芝2000m 2:00.4
2009/02/08 東京 共同通信杯(G3) 2 2 松岡正海 芝1800m 1:47.6
2009/11/14 京都 アンドロメダS(L) 2 2 C.スミヨン 芝2000m 2:00.7
2009/12/12 中京 中日新聞杯(G3) 2 4 C.スミヨン 芝2000m 1:58.0
2010/07/04 函館 五稜郭S(1600万下) 1 5 藤岡佑介 芝2000m 2:02.2
2010/07/31 函館 漁火S(1600万下) 1 1 D.ホワイト 芝1800m 1:49.4
2010/10/16 東京 アイルランドT(L) 2 1 内田博幸 芝2000m 1:59.2
2010/11/07 東京 アルゼンチン共和国杯(G2) 1 1 三浦皇成 芝2500m 2:30.0
2010/12/26 中山 有馬記念(G1) 7 5 三浦皇成 芝2500m 2:32.9
2011/01/23 中山 アメリカジョッキーC(G2) 1 1 内田博幸 芝2200m 2:14.2
2011/03/20 阪神 阪神大賞典(G2) - 取消 内田博幸 芝3000m
2011/06/26 阪神 宝塚記念(G1) 9 9 N.ピンナ 芝2200m 2:11.2
2011/08/21 札幌 札幌記念(G2) 1 1 福永祐一 芝2000m 2:00.4
2011/10/30 東京 天皇賞(秋)(G1) 7 1 N.ピンナ 芝2000m 1:56.1
2011/11/27 東京 ジャパンカップ(G1) 6 2 C.ウィリアムズ 芝2400m 2:24.2
2011/12/25 中山 有馬記念(G1) 3 5 C.ウィリアムズ 芝2500m 2:36.3
2012/04/01 阪神 産経大阪杯(G2) 2 3 岩田康誠 芝2000m 稍重 2:05.8
2012/04/29 京都 天皇賞(春)(G1) 3 2 岩田康誠 芝3200m 3:14.5
2012/10/28 東京 天皇賞(秋)(G1) 7 13 C.スミヨン 芝2000m 1:58.7
2012/11/25 東京 ジャパンカップ(G1) 10 6 C.スミヨン 芝2400m 2:23.9
2013/08/18 函館 札幌記念(G2) 4 13 戸崎圭太 芝2000m 2:11.7
2013/10/27 東京 天皇賞(秋)(G1) 10 11 I.メンディザバル 芝2000m 1:59.8
2013/11/24 東京 ジャパンカップ(G1) 11 3 W.ビュイック 芝2400m 2:26.1
2013/12/22 中山 有馬記念(G1) 5 14 内田博幸 芝2500m 2:35.8
2014/06/07 阪神 鳴尾記念(G3) 4 8 内田博幸 芝2000m 1:59.6
2014/06/29 阪神 宝塚記念(G1) 11 10 内田博幸 芝2200m 2:15.3
2014/11/02 東京 天皇賞(秋)(G1) 17 17 P.ブドー 芝2000m 2:00.7
2014/11/30 東京 ジャパンカップ(G1) 16 14 P.ブドー 芝2400m 2:26.0





トーセンジョーダンのまとめ

トーセンジョーダンは、ジャングルポケット×エヴリウィスパーの良質な配合を背景に、中距離戦線でレコードを打ち立てた実力馬です。

平均以上の流れで巡航速度を落とさず、直線でのロングスパートで上位常連として戦い抜きました。

種牡馬としても血脈を受け継ぎ、次世代の中距離シーンに静かに影響を与え続けています。


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